背筋の筋トレで腰が痛い原因と痛めない姿勢は?背中の厚みを増やす正しい鍛え方

背筋のトレーニングは筋トレの中でも難しい部類だと思っています。
なぜなら普段は自分の目では見えない部分で、日常生活で意識すらしていない人もいるくらい。
ですので、いざ高重量のトレーニングをすると変なフォームになり腰を痛めてしまうこともたくさんあります。
どんな種目でも気をつけないと腰を痛めることになりかねないのですが、背筋の筋トレでは特に腰痛になりやすいです。
どうすれば腰が痛くならない背筋のトレーニングができるのか?
今回はそこをテーマにして、腰痛にならないための正確なフォームを手に入れる方法と、さらには背筋にしっかりと効かせることで背中の厚みを作り出すトレーニング種目までを紹介したいと思います。
目次
<筋トレで腰が痛くなる原因>
なぜ背筋を鍛えている時に腰が痛くなってしまうのでしょうか?
理由は複数あり、人によって原因は様々です。
ですので腰が痛くなってしまうと考えられる理由をピックアップしてみました。
トレーニング最中に腰を痛めてしまったことがある方は、自分が当てはまっていそうな項目を特にチェックしましょう。
猫背の姿勢が慢性化している
猫背は完全に腰痛の原因であると言われています。
常日頃、長時間スマホやパソコン画面を見続けている人というのは頭が前に突き出した姿勢を長く取ることになります。
そうなると前に出た分の頭の重量を腰が支えることになるのです。
人間の頭の重さはだいたい8キロくらいの重量だそうです。
ボーリング1個分と考えればけっこう重たいですよね?
このスマホ姿勢に慣れてしまうと、なんでもない立った姿勢や座った姿勢でも頭が前に突き出した姿勢で身体のバランスを取るようになってしまうのです。
ですからまずはこの猫背の姿勢をなんとかしないことには、常に腰に負担がかかり続け腰痛の原因になると覚えておきましょう。
筋トレは猫背でやっていい種目はほとんどありませんから、猫背にはなりづらい姿勢を普段から意識しましょう。
他にもある日頃の姿勢が腰の状態を痛くする理由
猫背以外にも腰に負担がかかってしまう姿勢はあります。
例えば猫背と反対のような姿勢である反り腰であったり、立っている時に片側の足だけに重心をかけ続ける姿勢は完全に腰の痛みを引き起こします。
同じ片手にずっと買い物袋などを持って歩いたりも、実は腰には負担になる姿勢なんですよ。
これらは癖になってしまっていて自分でも分からないくらいになりやすいです。
僕も以前ピラティスの先生から『頭が前に出ているから、もう少し顎を引いたほうがいいよ』と言われたことがあります。
僕は自分自身では顎が上がっているなんてまったく思っていなかったのですが、常日頃続けている姿勢には違和感を感じることがないために自分では気づきにくいんです。
あなたも気づいていないだけで、相当の猫背だったり反り腰だったりするかも知れないので、ときどき姿鏡やガラスに映る自分の姿を見て姿勢が歪んでいないかチェックしましょう。
腹筋が衰えて力が入っていない
腹筋は意識的にトレーニングしておかないと、いざ何かの動きで腹筋に力を入れる必要があっても力が入らなくなります。
要は腹筋に力を入れるスイッチがオフの状態になってしまい、何かの動作でコアマッスルの力が出ないのです。
実は反り腰というトップクラスで腰痛になりやすい原因も、腹筋の力が弱くなることで起こりやすくなります。
腹筋の力と背筋の力の拮抗が取れている状態ならば反り腰は起きづらいのですが、腹筋が弱く背筋のほうが強いアンバランスな状態になるとお腹が背筋に引っ張られて腰が反りやすくなるのです。
そうなると腰椎へ過度な緊張も加わり、それが腰の痛みに発展したりもするのです。
当然ながら筋トレの最中でも腰に負担がかかるのは言うまでもありません。
自分で直ぐにできる猫背チェック方法
ここで自宅で自分一人で簡単に猫背かどうかをチェックできる方法を紹介しましょう。
その方法は下記の画像のようにやってみます。
引用元:https://youtu.be/pVSojkqO7TQ
猫背チェック方法
①壁に後頭部とかかとを付けて真っ直ぐに立ちます
②スマホやタブレットで横のアングルで写真を撮る
③写真をチェックして、後頭部・肩甲骨・お尻が全て壁に付けて立てていれば猫背ではない
※力んで無理に壁に押し付けないように注意
③でもし1ヶ所でも壁から離れていれば猫背になっている可能性が大です。
もし他人に行う場合には③の内容は教えずに実施すると、力んで壁に押し付けようともしないのでより精度が高くなるでしょう。
<姿勢の悪さを改善するには背筋の筋トレが効果大!>
City写真Katemangostar – Freepik.comによるデザイン
腰が痛くなってしまう原因をさんざん挙げてきましたが、ここからはその対策案です。
背筋の筋トレを行なうことで広背筋など背面側の筋肉が収縮し、前面側にある大胸筋などのストレッチ効果があります。
猫背はこれとまったく反対で背面側がストレッチされ、前面側が収縮した状態になります。
実は猫背の人というのは、前面の筋肉のほうが背面の筋肉よりも力が強く姿勢を保つ能力の均衡が破れた状態なんですね。
現代の大多数の人は猫背な姿勢がほとんどなので、背筋の筋トレをするだけでも姿勢の改善効果はあると言えます。
ですから猫背の方は特に背筋を鍛えることが必要だと思います。
しかしここで注意です!!
背筋が弱いんだなと思って背筋の筋トレばかりやると、それも筋肉の付き方にとって良くありません。
お腹や胸と、背中のトレーニングはバランスよくやる必要があるんですね。
ちなみに反り腰というのは、前面の筋力よりも背面の筋力のほうが優位なバランス状態の方がなりやすいと覚えておきましょう。
これに加えてプランクなどの体幹トレーニングをプラスしていけば、さらに腰痛を防ぐ効果や姿勢を正す効果もあるのでおすすめです。
<背筋トレーニングで腰が痛くならないためのパワーポジション>
ここでは元から腰が痛い人が背筋の筋トレをやる時に注意すべきポイントと、背筋の筋トレをやっている最中に腰が痛くなってしまう場合に注意すべきポイントを取り上げたいと思います。
元々腰痛持ちの人が背筋トレーニングをするときの注意点
元から腰痛を持っている方は、先ほど挙げた猫背・反り腰・片手片足重心にならないように日常生活の姿勢を常に意識しましょう。
猫背の方は胸を張って肩を下げる、反り腰だという方は腹筋を締める意識で歩くようにします。
片手片足重心にも気を使い、物を持ったら一定時間で反対の手に渡したり、立つ姿勢でも出来るだけ両足で均等に重心をかける意識を持ちましょう。
たったこれだけでも意識しないよりは全然変わります!
もし本格的に身体の歪みを治したければ、整体に通ったりピラティスのレッスンを受けてみるのも効果的でしょう。
トレーニングで腰が痛くなる場合はパワーポジションを意識する
トレーニングをする時にしっかりとパワーポジションを作りましょう。
パワーポジションとは筋力トレーニングをする上でしっかりと作らないと、いけない基本的な姿勢です。
パワーポジションをしっかりと作るには体幹を固めて、筋力をその部位にしっかりと送るようにする必要があります。
パワーポジションは立った状態でのトレーニングではほぼ全ての種目で必要になります。
ですから背筋のトレーニングも例外なくパワーポジションを使っていく必要があります。
腰痛を引き起こさない効果もあるので、パワーポジションをまず覚えましょう。
①足は腰幅に開き、膝をゆるめる
②胸を張って肩甲骨を寄せ、背すじを伸ばす
③腹筋を締め体幹を安定させる
このパワーポジションをトレーニング動作の最中も崩さないように集中しましょう。
背すじが丸まったり、腹筋の力が抜けると腰に負担がかかってしまうことがあるので、まだ腰痛がない人でも同様に意識すべきポイントです。
背筋の筋トレではベントオーバーロウなどの体幹の筋力が必要な種目もありますので、プランクなどで体幹を鍛え腹筋や下背部の筋力を作ることも、しっかりとフォームを安定させながらトレーニングするために有効です。
<背筋の構造や鍛えるメリットなど先に知るべし>
いざ背筋を鍛えようと思っても、なぜそこを鍛えるのかの理由や背筋の仕組みがはっきりしていないのはよくありません。
そこが明確でないとトレーニングを継続することがキツくなったりします。
モチベーションを維持するためにも、そして効果をしっかり出すためにも背筋トレーニングの恩恵や仕組み(構造)を理解しましょう。
背筋を鍛えるメリット
背中の筋肉というのは上半身の中でも最も大きい筋肉です。
実は背筋とは総称に過ぎず、細かくいえば広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋といった部位が集まって背中の筋肉というくくりになっています。
その中でも特に広背筋は大きく、広背筋を鍛えれば基礎代謝がアップして脂肪が体に付くのを抑えてくれます。
また先ほど説明した通り、姿勢の改善も狙うことが出来ますし、運動パフォーマンスの向上も狙えます。
背筋は主に引く動作で多く関与されますので、柔道・レスリング・カヌー・ロッククライミング・弓道といった多くのスポーツで動作が向上します。
さらに海やプールなどで裸になった時の後ろ姿は、けっこうたくさんの人に見られています。
ですから、男性でしたらモテる魅力的な背筋を手に入れることが出来るでしょう。
まさに『男は背中で語るべし』ですね。
背筋の構造を紹介
背筋は大雑把に分けると先ほど紹介した広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋の3つに分けて考えてみましょう。
本当はもっと細分化して考えることができるのですが、背筋トレーニングの初心者はこれぐらいで大丈夫です。
広背筋
引用元:Wikipedia
背中で最も大きな筋肉です。
発揮するパワーが1番大きくて、補助筋として上腕二頭筋が使用されます。
主に手前に物を引き寄せる動きや、上から物を引き降ろす動作で使用される筋肉です。
位置としては肩甲骨下(脇の下)から始まって、腰のすぐ上にまでを渡る部分を占めています。
ちなみに広背筋を細かく分けると、上部・中部・下部・中央に分けることが可能で広背筋に的確に効かせることが出来るようになったら、さらに分けて鍛えるといいですね。
慣れないうちは広背筋全体をいっしょくたんに意識する程度で大丈夫です。
僧帽筋
引用元:Wikipedia
背中の上部中央から首周りに走る筋肉です。
首を鍛えるときにはこの僧帽筋がターゲットになりますので、背中と首をつなぐ筋肉と覚えておきましょう。
広背筋と僧帽筋を徹底的に発達させると、鬼の顔が背中に浮かび上がってきます。
脊柱起立筋
この筋肉は背骨の真上を走る細長い筋肉です。
背中のインナーマッスルと呼ばれていて大きなパワーや瞬発力は発揮できませんが、背中の真っ直ぐな姿勢をキープするといった役割を果たします。
ボディメイクすることと腰痛対策は別の作業だと認識する
背筋を分厚く隆起させて鬼の顔を作るということと、腰痛にならないための背筋の筋力アップは少し違うアプローチで行なうと思いましょう。
背筋を筋肥大させるには強い負荷で短時間に瞬発的なトレーニングでアウターの筋肉に効かせるのに対し、腰痛を防ぐためのトレーニングは一定の姿勢を維持しながら行なう持久的なトレーニングでインナーに効かせるものです。
もちろん同じ部位なのでまったく影響がないわけではなく、アウタートレーニングでも持久力は多少付くし逆もまた真なりです。
<背筋を鍛えて背中の厚みを作り出すトレーニング種目8選>
これから本格的な背中のトレーニング種目について解説をしていきたいと思います。
分厚い広背筋を手に入れたい、姿勢の改善を狙いたいなどぜひ皆さんそれぞれのニーズに合わせたトレーニング種目を選んでください。
背筋トレーニング①:ラットプルダウン
ラットプルダウンはマシンを使った広背筋がメインターゲットの種目で、サブターゲットとして三角筋や上腕二頭筋が動員されます。
専用のバーを頭上から引き下ろしていくトレーニングです。
ラットプルダウンのセットアップとフォームのポイント
- バーをつかむ位置は肩幅よりも手2個分広く持つ
- シートに座ってバーを引き下ろしたときにお尻が浮かないように、シート前の押さえで太腿部を固定する
- バーを引き下ろした時に肩甲骨がしっかり寄るように、胸を前に突き出す
- 降ろし方は3種類あり、身体を斜め後ろに傾けて胸の上部に向かって降ろすフロントプル、身体を垂直で胸の上部に降ろすフロントプル、首の後に降ろすバックプルがある
- 息を吐き出しながらバーを下げて、息を吸いながらバーを挙げる
- 筋肥大目的は6~10回、基礎筋力アップ目的は12~15回、持久力目的は20~30回行なう
- インターバルは1分~2分で3セット行なう
背筋トレーニング②:シーテッドロウ
この種目も名前の通りシートに座りながら、手前にある専用のハンドルを手前に引き寄せる動きで背中の中央に効かせます。
シーテッドロウのセットアップとフォームのポイント
- シートに座って足をやや前方で固定する
- ハンドルを胸の前に引き寄せ、肩甲骨がしっかり寄るように胸を前に突き出す
- 息を吐き出しながらバーを引いて、息を吸いながらバーを戻す
- 筋肥大目的は6~10回、基礎筋力アップ目的は12~15回、持久力目的は20~30回行なう
- インターバルは1分~2分で3セット行なう
背筋トレーニング③:チンニング
チンニング=懸垂のことです。
この種目が1番イメージは出来るのではないでしょうか?
マシンではない自重トレーニングに分類されますが、自重とは思えないくらい高負荷なトレーニングです。
初心者は足を地上から離してのチンニングはまずキツイので、負荷を軽減させる方法でやってください。
チンニングのセットアップとフォームのポイント
- チンニングバーをつかむ位置は肩幅よりも手2個分広く持つ
- 身体を引き上げ両足を後ろに曲げる
- 肩甲骨がしっかり寄るように胸を前に突き出しながら、身体をバーに近づける
- 息を吐き出しながら身体を引き上げ、息を吸いながら身体を降ろす
- 負荷を下げる場合には踏み台などを用意して、そこに足を乗せながら行なう
- 負荷を上げるためにはチェーンやバンドに通したプレートを首から下げる
- 筋肥大目的は6~10回、基礎筋力アップ目的は12~15回、持久力目的は20~30回行なう
- インターバルは1分~2分で3セット行なう
背筋トレーニング④:ダンベルワンハンドロウ
ダンベルとフラットベンチを使用する筋トレです。
道具さえ揃えてしまえば、自宅でも出来る手軽さがあります。
ダンベルワンハンドロウのセットアップとフォームのポイント
- 片手にダンベルを持ってもう片方の手を指先が内側に向くようにベンチに乗せる
- ダンベルは床に向かって腕を伸ばし、上半身が床と平行になるようにする
- 上半身は胸を張って背中をまっすぐにする
- ダンベルを持つ方の肘を曲げて、肩甲骨を寄せるように垂直に引き上げる
- 上体が斜めに開かないように体幹を固定する
- 筋肥大目的は6~10回、基礎筋力アップ目的は12~15回、持久力目的は20~30回行なう
- 片方が終わったら反対の方もやる
- 片側のインターバルは1分~2分で3セット行なう
背筋トレーニング⑤:ベントオーバーロウ
ダンベルもしくはバーベルを使用する筋トレです。
上半身を前傾させて背中が丸くならないようにするという、体幹の力も必要になるトレーニング種目です。
ベントオーバーロウのセットアップとフォームのポイント
- 両手にダンベルまたはバーベルを持って、腕は伸ばしたまま上半身を股関節から前傾させる
- 胸を張って肩甲骨を寄せ背中をまっすぐにする
- 肘を曲げて背中の方に引いていく
- ダンベルは腰骨のあたり、バーベルはシャフトをおヘソに近づけるように引いていく
- 引ききったらスタートポジションまで戻す
- 引く動作と戻す動作で上半身の角度が変わらないように気をつける
- 筋肥大目的は6~10回、基礎筋力アップ目的は12~15回、持久力目的は20~30回行なう
- インターバルは1分~2分で3セット行なう
背筋トレーニング⑥:アップライトロウ
アップライトロウは広背筋ではなく僧帽筋と三角筋に効かせる種目です。
どちらかといえば肩のトレーニングになりますが、少しポイントを変えるだけで僧帽筋に効くやり方に変えることが出来ます。
アップライトロウのセットアップとフォームのポイント
- 両手にダンベルまたはバーベルを持って、腕は伸ばしたまま股関節の前にセットする
- 手の幅は野球ボール1個分ほど空けてセットする
- 胸を張って肩甲骨を寄せ背中をまっすぐにする
- 肘を先行させる意識で、重りを垂直に挙げていく
- 重りは体のラインから離すほど三角筋優位になるので、僧帽筋に効かせる場合には身体に密着させながら重りを上げていく
- 重りは胸の下辺りまで上げていき、しっかり三角筋と僧帽筋を収縮させる
- 引ききったらスタートポジションまで戻す
- 筋肥大目的は6~10回、基礎筋力アップ目的は12~15回、持久力目的は20~30回行なう
- インターバルは30分~1分で3セット行なう
背筋トレーニング⑦:シュラッグ
シュラッグは広背筋ではなく僧帽筋に効かせる種目です。
動きはとてもシンプルな感じになるので、初心者でもやりやすいトレーニングと言えるでしょう。
シュラッグのセットアップとフォームのポイント
- 両手にダンベルまたはバーベルを持って、腕は伸ばして肩の真下にする
- 胸を張って肩甲骨を寄せ背中をまっすぐにする
- 首をすくめる様な動きで肩を上下に動かして僧帽筋を収縮させていく
- 可動域が小さくて少ない回数では効かせづらいために、回数は15~20回行なう
- インターバルは30分~1分で3セット行なう
背筋トレーニング⑧:バックエクステンション
バックエクステンションは広背筋と脊柱起立筋に効かせる種目です。
大きく筋肥大させるトレーニング種目ではなく、背筋の持久的なトレーニングであったり姿勢を維持するための筋力トレーニングです。
バックエクステンションのセットアップとフォームのポイント
- 床にうつ伏せになる
- 手は肘を曲げて顔の横にセットするか、横に向かって手を真っ直ぐ伸ばす
※手を伸ばす方が負荷は強い
- 胸を張って肩甲骨を寄せ背中をまっすぐにする
- 胸を引き上げて肩甲骨を寄せて広背筋を収縮させる
- あごを引いて目線は床に向けるようにすると首をサポートできる
- お尻をしっかり締めることで腰まわりのサポートになる
- 胸を上げる時に息を吸い込んで、下ろす時に息を吐き出す
- 回数は15~20回行なう
- インターバルは30分~1分で3セット行なう
- 胸を上下に動かすやり方と、上に上げたまま止めてキープするアイソメトリック運動法もある※この方が背筋を真っ直ぐにする、持久力のアップに効果的
各種目の共通注意点
ここですべての種目に共通することなのですが、しっかりと広背筋を収縮させることによって重りや自分の身体を上げるようにしましょう。
どういうことかと言うと、サブターゲットで上腕二頭筋が使われる種目が背筋トレーニングには多いのですが、その分腕の力だけでも出来てしまったりするのです。
そうなるとしっかり高重量を扱って激しいトレーニングをしても背中にはほんの少しの刺激しか入らずに、まったく背筋の厚みが変化しないということになってしまうのです。
特にラットプルダウン・シーテッドロウ・チンニング・ベントオーバーロウ・ワンハンドロウがそうなる可能性がある種目です。
キツい思いをしているのに、全然ターゲットの筋肉が使われていなかったらガッカリですよね(TдT)
その他にも肩がすくんでしまうとシュラッグになってしまい、広背筋を大きくしたいのに首周りだけが大きくなっていくなんてことにもなりかねません。
肩は下げて、耳から離しながらバーベルやダンベルは引き上げるようにしましょう。
もちろん反動を1回1回付けながらのトレーニングも、扱っている重さよりも軽い刺激しか入りません。
最後の2レップ程ならばそれもあり(チーティング)ですが、はじめから反動が付くようだフォームの見直しか重量を落としていくほうが良いでしょう。
これらを防ぐためにはやはりパワーポジションをしっかり作って反動を抑え、肩甲骨を動かす練習が必要になるんですね。
<背筋のストレッチ種目>
トレーニングの前後にはストレッチも効果的です。
ちなみにトレーニングの前か後なのかによって行なうストレッチの種類は変わります。
ストレッチの種類を混合しないように注意しましょう。
トレーニング前の動的ストレッチ
トレーニング前には肩甲骨周りの可動域を広げる動的ストレッチがトレーニング効果を高めます。
やり方は肩甲骨を寄せる、広げると繰り返すだけでもいいです。
- 両手を左右に伸ばす
- 肘を脇腹に向けて引き寄せ、もとに戻す
- 20回繰り返し2セット行なう
この動きで肩甲骨が動きますので、普段肩甲骨の意識が苦手な方は特に意識してやることをおすすめします。
トレーニング後の静的ストレッチ
トレーニング後は疲労物質を残さないように筋肉を伸ばす必要があるので、反動は付けずに同じ姿勢をキープする静的ストレッチが必要です。
- 両手を前に出して手を組む
- 背中を丸めるように両手を前に伸ばす
- 10秒キープしたら緩めて、もう10秒伸ばす
- 伸ばしている間は息を止めない
<トレーニングベルト紹介>
ちなみにパワーポジションの話ですが、このフォームを維持するには体幹の力が必要と言いました。
特に腹筋を締め続けなければいけません。
広背筋を鍛える筋トレなどはヘビーウエイトになればなるほど、負荷を入れた後のネガティブ(筋肉をストレッチさせている時)の時にお腹の力が抜けやすくなります。
例)、ラットプルダウンであればバーを頭上に挙げている時
そこで役立つアイテムがトレーニングベルトです。
このベルトをお腹に巻くことで、腹圧が高まった状態をなかば強引に作り出し、パワーポジションを維持することを楽にします。
スクワットやベントオーバーロウなど不安定になりやすい高重量トレーニングでは非常に重宝しますので、気になる方はこちらからチェックしてみてくださいね。
<腰痛にならない背筋トレーニングのやり方まとめ>
- 日常生活で腰が痛くなる原因は、猫背や反り腰であったり片手片足だけの重心が続くといったことが考えられる
- 猫背や反り腰は腹筋と背筋のバランスが悪かったり、どちらか一方の筋力またはその両方が衰えてしまって起こりやすい
- 筋トレを行なうことで背中や腹筋の筋力が増し、姿勢の改善が起こりやすい
- 筋トレ中に腰が痛くなる場合にはパワーポジションが出来ていない可能性が高い
- 背筋は大まかに広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋に分けることが出来る
- 広背筋は背中で最も大きい筋肉、僧帽筋は首から背中中央にかけての筋肉、脊柱起立筋は背骨の真上に走る背中のインナーマッスル
- 背筋を鍛えられる種目を8つ紹介、どの種目もパワーポジションを作り肩甲骨を動かす様にウエイトを上げる
- ストレッチにはトレーニング前の動的ストレッチ、トレーニング後の静的ストレッチがあり前者は肩甲骨の動きを良くさせる効果もある
- トレーニングベルトは腹圧を高め、パワーポジションの安定を助けてくれるアイテム
背筋で特に広背筋と脊柱起立筋は、日常生活の動作を向上させるという効果が研究結果で報告されているほどです。
ですから筋トレで広背筋をぶ厚くしたいという方だけでなくとも、老若男女すべての人にやっていただきたい背筋トレーニングです。
もちろん男性であったら広くて逞しい背中は、包容力や頼りがいなども出してくれます。
ぜひ魅力的なモテる男性になりたいという方であっても、積極的にトレーニングしていただきたいですね!
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タクヤ
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